「えっ? Nunoさん、ベトナムの日本語学校の採用面接はSkypeで受けたんですか?」
- そうだよ♪ オーストラリアから。
「もしかして、今のセブも?」
- もちろん♪♪ ベトナムからね。
そう、全部Skypeです。何の問題もない。お互い聞きたいことは十分聞けるし、写真と違って「盛る」こともできないから、一定量の時間お互いQ&AすればSkypeで十分雰囲気がつかめるわけです。
日本にいる友達は、職場をSkype面接で決めるということに何か落ち着かなそうだったけど、実際やってみると何ら問題ないことが分かります。
「現地にて模擬授業をしてもらいます・・・」という求人は、やめたほうが無難(かも;))
ときどき、海外の求人にも関わらず、「現地にて模擬授業云々・・」みたいな募集条件があったりします。普通、みなさん行くんでしょうか? 受かるかどうか分からない面接のためにわざわざ海外の現地まで行くのって、ちょっと考えられないです。現役講師だったら日々授業をやってるわけですから、もし現地での面接を指定されたら(⇒ ほぼ間違いなく、平日になります)休暇をとって、飛行機の往復チケット代払って行かなきゃいけないわけです。何度でも言いますが、「不確実な採用面接のために。」
で、さらにもれなく「現地にて模擬授業をしてもらいます。みんなの日本語第22課の連体修飾節、練習A-1の文型を30分で導入・基本練習すると想定して教案をご準備ください。また、教案は面接日の一週間前にEメールにて提出ください。」みたいな要件がついてくるわけです。やりたいですか? 何度でも言いますが、「不確実な採用面接のために。」
(ちなみに、↑ 課題は多少脚色していますが、2016年の海外求人で実際にあった話です。)
じゃ、考えてみましょう。なぜそもそもその日本語学校は、そこまでして現地面接と模擬授業にこだわるのか。
■ (仮説)理由= 誰も採用の責任を取りたくないから
確かに採用は大事ですよ。一人間違った教師をとっちゃうと、周囲に<とてつもなく>負の効果をもたらすわけですから。「腐ったリンゴ効果」ですよね。生徒にはもちろん、周りの教師との間で余計なストレスまで生んでしまいます。採用するより辞めさせるほうが大変だから、学校側も固定費を抱えつづけるリスクを伴うわけです。
だからといって、現地(海外)で模擬授業? これははっきり言いましょう。合議制の負の部分です。つまり、採用担当者が「採用の責任を取りたくない」ということです。
つまり、何人かの<ベテラン先生>に同席してもらって、模擬授業やってもらって、終了後、A:「どう思いますか、あの人?」
B:「う~ん、ちょっとうちの学校と雰囲気違いますねぇ」
C:「前にやってもらった人のほうがいいかもしれませんよね」
A:「そうですよね、じゃ、A先生とB先生の意見も尊重して、前の方を採用ということで・・」
みたいなことをやるわけですよ。極めて日本的ですよね。
しかも、採用の場面や、研修中に模擬授業をやったことがある人なら分かると思いますが、実際の生徒と違ってインタラクションがないので、模擬授業って極めてやりづらいですよね。今、反転授業のスタイルへ向かっている中、先生が一方的に何か導入したり解説したりっていう授業時代、存在しにくいし、あまり意味がないんじゃないでしょうか。
また、コスト面でそんなに採用のハードル上げて、ほんとにいい人材が来るのか、という話ですよね。
■ Skype面接で聞きたいことをがんがん聞いていきましょう
誰か一人が採用を任されている学校は、意思決定も早いし、無駄な事務プロセスを嫌う効率的な運営がされている可能性が大です(または小さな学校/新しい学校)。なので、現地面接を指定する学校はどんどんスルーして、Skype面接指定の学校を選んで応募してみてはどうでしょうか。そして、その学校で授業することをイメージして、積極的になんでもがんがん聞いてみてください。採用担当者の人柄も伝わってくるし、こちら側の意思も伝わります。
求人って、ほんとにほんとに、たくさんあります。焦らずにじっくり情報集めて応募して、面接はSkypeでサクサク、をおすすめします。
(※ 当たり前ですが、転職先選びは、自己責任でお願いしますね。) じゃ、またーー。