国際交流基金 EPA 日本語研修講師 という選択肢

昨日の夜、本当に久しぶりに<語彙コントロールなしで>日本語をたくさん話しました。もうダムが決壊したみたいに言葉が止まらなくて、話し過ぎで喉が枯れる始末・・。最近一番ストレス発散できた時間だったかもしれませんw。海外住みだと、こういう時間がとても貴重なんです。

話相手の日本人の方は、国際交流基金 EPA日本語研修講師の経験者。

国際交流基金は、インドネシアとフィリピンで実施するEPA日本語研修において、授業を担当する日本語講師を募集します。
この研修は、経済連携協定(EPA)に基づき来日を希望するインドネシア人及びフィリピン人看護師・介護福祉士候補者を対象に、現地で約6ヶ月間実施する初級から中級程度の日本語教育です。

https://www.jpf.go.jp/j/about/recruit/epa_2018.html

昨日、話を聞いていて、また改めてWebサイトを見てみて、メリット/デメリットあるなあと感じています。

■ぼくが思った、EPA 日本語研修講師のメリット

・チームティーチング

まずはここに尽きるのではないでしょうか。一般的に日本語教師同士というのは(どうしてこういう文化になってしまったのか・・・)個別に何か質問したり相談することはあっても、何か話し合って協力し合ってサービス品質を高めていくということをなかなかしない職業のようなんですね。

それが、国際交流基金のフレームワークの中に身を置くことで、(必然的に、ながらも)他の教師たちと協働作業で授業を構築していくというのは、確かに貴重な経験になると思います。日本人講師同士はもちろん、非ネイティブ講師とのコラボレーションも含めて。

チームワークの喜びも感じることができると思うので、EPA経験後、日本に帰国したらぜひこういう仕事の文化をそれぞれの職場でも広めてほしいなとも思います。

・国際交流基金が力を入れる「自律学習」の促進

自律学習は、これからの語学学習者に必須のラーニング・スキルになると思っています。また講師側もそれを促すコーチングの仕方を学べるという意味では、教師が身につけられる<スキルやマインドセット>として一番収穫になると思います。

・安全面

国際協力基金が住居(寮)や移動(通勤)を管理するので、海外住まいの治安を心配する方(または家族がそれを心配する場合)などは、安心材料になるかもしれませんね。

・安定した給与

はっきり言って、海外勤務の日本語教師としては、かなりいい方の給与だと思います。

(1)報酬等:赴任地域別に定められた額を支給します(月額:新規派遣者約14万円、再派遣者(連続派遣でない講師も含む)約17万円)。

(3)旅費:往復航空券を現物支給するとともに、基金規程に基づき赴帰任旅費(支度料・移転料等を含み計約60万円)を支給します。

https://www.jpf.go.jp/j/about/recruit/epa_2018.html

ある程度、<給与ありき>で仕事したい方には強力な選択肢になるかもしれません。

・公用旅券(緑色のパスポート)を持つことができる

188-1

まあ、だからどうっていうこともないかと思うんですが、ちょっとしたステータスにはなるかもしれませんね。持っていることで「あ、公用で外国にいるんだ」という意識も高まるでしょう。昨日話した方は、「空港の入国審査のとき、外交官用ラインを使えて、優遇されている感じがしたw」とおっしゃってました・・・。

■ デメリットは?

これがデメリットに感じるのかどうか、人によるのかもしれませんが、昨日お話しした方も全く同じことをおっしゃってました。これです↓

A:私が辛かったのは、あれだな、送迎バス。あれは、すごく便利だった反面、ずーっと(一緒だから)

M:プライベートもずっと、住むところも一緒やし、研修所でも一緒やし、行き帰りもずっと一緒なんで、私は、近畿日本人会っていうコミュニティに入って、異業種の人たちと、いろいろ話をしたり、他にも、友達と外に出て行ったりすることで、わりと発散していたかな。

http://www.jpf.go.jp/j/project/japanese/education/training/epa/graduate_interview.html

んーー。行動を管理されたり、いつも群れることが苦手なぼくには、ちょっと苦痛かもしれません・・・。

朝、集合して、点呼とって(必要らしいですw)、みんなで一緒にバスに乗って、研修所に到着、授業終了後、また集合して、点呼とって、みんなで一緒のバスで、みんな一緒に住む寮に帰る・・・これを毎日、6か月間・・・、やっぱりちょっと自分には無理かもしれません。

また、期間中、個人で旅行などする際には、事前にちゃんと予定を申告・承認をもらうことも必要で、外務省による危険度レベル2以上の渡航勧告が出ているエリアには基本的に旅行することができないそうです。まあこれも、公務で外国に来ているんだから、というポリシーなんでしょうね。

■ EPA日本語教師という選択肢は、ありでしょうか。

日本語教師としての経験としては、「職業キャリア」の観点からは、やってみる価値はあると思います。

「今後主流になるのは、いくつもの小さな釣り鐘が連なって職業人生を形作る「カリヨン・ツリー型」のキャリアだ。精力的に仕事に打ち込む期間と、長期休業して学業やボランティア活動に専念したり、仕事のペースを落として私生活を優先させたりする期間を交互に経験し、ジグザグ模様を描きながら仕事のエネルギーや技能を高めていくのだ。

リンダ グラットン  「ワークシフト - 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図<2025>」

また、インドネシアやフィリピンで働いてみたい、という理由でEPA講師を検討することもありかと思います。

tokozure_nurse

ただ、<単なる職業日本語教師>では、真にやりがいを感じられるものではないとも思っています。EPAで看護師として日本で働くインドネシア人、フィリピン人たちが、本当にそれで幸せになれるのか、ということも含めて考えなくてはいけません。どうして自分はこの仕事をするのか、どういう全体プロセスの中で日本語を教えているのか、ということをしっかりと自分の中で答えを見つけられれば、いい機会になるのではないでしょうか。

ぼく自身は「組織の一員」として働くよりも、価値観を同じくする他の人と<気軽に/ゆるやかに>つながりながら自由に仕事ができることのほうが今はプライオリティが高いので、EPA講師は今のところ考えていません。でも、ひとつの選択肢として、常にウォッチしていきたいとも思っています。 じゃ、またーー。

 

コメントを残す