「日本語学校で働きたいと考えている人の10の質問」に答えてみます (Part-2)

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さて、前回の続きです。

日本語教育人材紹介サービス会社 トレデキムのジョブスタッフさんがブログで取り上げていた、「求職者の方からよくある10の質問」の6~10について、海外勤務の立場から答えてみたいと思います。今回も、用意周到に時間をかけた深い分析ではなく、直感的に今自分が思うことを素のまま率直に書き残してみようと思います

6.未経験から非常勤で何校か掛け持ちは可能なのかな?

まず東南アジアでいうと、問題なく可能です。前回も言及した通り、海外では慢性的にネイティブ講師が不足しています。

ぼくが去年2017年の夏まで勤務していたベトナム、ハノイで言えば、多くの日系企業が進出していて、現地採用のベトナム人社員向けの日本語学習の需要がかなり多くあります。そして一般的に、授業は就業時間後のイブニングクラスとなるため、日中働いている専任講師だとどうしても時間が合いません。

ベトナム進出日系企業数、前年比+6.9%増―10年で2倍に  (2017/06/05)

https://www.viet-jo.com/news/statistics/170601020145.html

そこで、特にイブニングクラスを担当する講師には非常勤の方がたくさんいらっしゃいました。日中他の日本語学校で非常勤として働き、夜間は他の日本語学校から企業に派遣されていくという形態です。

東南アジアでは、経験云々よりも、面接を経て双方確認できる、<人としての信頼感>のほうが重視されるので、未経験でも常勤・非常勤に関わらず契約可能だと言えます。ですから、自ずと掛け持ちも可能です。自分の働き方の選択次第です。

 

7.学校見学させてもらったら応募するって思われてしまうかも…(学校見学させてもらっておいて、断るのも申し訳ない)

おぉ、とても日本人的奥ゆかしさですね・・・。学校見学は、別に採用活動の一貫として先方が提供していることなので、全く気にする必要はないと思います。

マンションを購入するのとはわけが違います。

自分の働くかもしれない場所を見るのですから、応募するのも断るのも自分の裁量ですよね。日本語学校説明会が開かれるということ自体、売り手市場なのですから、何も遠慮する必要なんてないです。

それに、応募して、仮に採用になったとしても、一生その学校で働くわけではないのですから、そんなに肩ひじ張って慎重になり過ぎなくても良いのではないでしょうか。

 

8.未経験者の給与額の相場はどのくらい?

改めてググってみると、やっぱり経験者・未経験者ではっきり給与を分けている学校と、特に変わらない学校とに分かれているみたいですね。

例えば、たまたま見つけた、東京の専任講師の求人↓↓

月給21万円~で、2年経験者23万円~ですから、未経験者は約1割程度低く抑えられていますね。

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他にも、最初の3か月は試用期間として、やっぱり1割程度給与が低い場合もいくつかありました。まあでも、それぐらいのもんですから、3割も4割も安いというわけでもないのですから、あまり気にせず経験を積んでいけばよいのではないでしょうか。

JEGSさんには、こんな情報もまとまっていました。⇒⇒ <未経験者可の求人情報>

 

9.「日本語教育能力検定試験」は取ったほうがいいの?持ってる人と持っていない人の違いはあるの?

まず、ぼくの個人的意見から書きます。検定試験ですが、その習得内容については、日々の授業に直接役立つことはほとんどないと思います。

420時間養成講座を受講していた時に、カリキュラムの中に検定試験合格のための内容もあったのですが、実際、専任講師として働いてみると「検定試験で勉強するような理論よりは、実践的な研修のほうがはるかに役に立っている」と言えます。

強いて言えば、発音嬌声のための理論として音声学の章は勉強するに越したことはないと思いますが・・・。

日本語教師のN1ETさんのブログでは、検定試験についてこう書かれていました。(http://jn1et.com/jept/)

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時々、例えば海外の大学で求人に応募する場合、条件として検定試験合格が義務付けられている場合があったりしますが、別にそこを選ばなければいいだけのことですので、あまり気にする必要はないと思います。

参考: 資格に振り回されるの、もうやめませんか?

10.どんな学生がいるの?(学生について知りたい)

もう、これは学校によって千差万別ですね。というか、どんなタイプの学校か、によってどんな学生がいるか、が決まる、ということですね。そして自分自身がどんな人間かによって、その学校(学生)との相性も決まる、ということだと思います。

書いてて気づいたのですが、この質問はとても深くて重要ですね。つまり、「どんな相手に日本語を教えたいのか、それによってどんなことに貢献できるのか、そしてそれが自分の目指したい世界観と一致しているか」につながっていきます。

ただの職業日本語教師として、「待遇がよければ別に学生にこだわらず、どんな学校で働きますよ」だと、自分がやる意味を失うリスク、情熱がないルーティンワークで自分の成長が止まってしまうリスク、学習意欲のない出稼ぎ留学生相手に不毛な授業を繰り返すことで自分のキャリアがだめになってしまうリスク、そして何よりも悪徳日本語学校に加担してしまうリスクをも孕んでいます。

どんな学生がいるの? という問いは、同時に<自分はどんな学生に日本語を教えたいのか、それはなぜか>を問いかけるものとしていい質問だなと感じ、自分も常にそのイメージを持って、自分自身に問いかけ続けようとも思いました。

じゃ、またーー。

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