これからは、教室どうしがつながる可能性も ∞ (#ASEANコネクト第1回 ディスカッション・ノート)

ASEAN Title

どうも、ぬの★セブです。

昨日、2019年3月16日(土)の午前中、ASEAN地域在住の日本語教師を対象としたZoomミーティング『#ASEANコネクト』の第一回が無事終了しました。

インドネシアからサトさん(@satotasdotcom)、ベトナムからRittsunさん(@Rittsundesu)が参加され、ぼくも含めた3人でじっくりとあれこれ話すことができました(⇒ 改めまして、ありがとうございました!)。

改めて、日本語学習におけるASEANの共通点といえば、

  • 基本的に非漢字圏であること
  • 生徒の日本語を学ぶ動機が近いこと(日系企業や日本での就職、または日本語を使う仕事)
  • 観光、文化、経済、人材交流など、地域的にも身近な存在

などがまず挙げられるかと思います。

また、ASEAN全体で6億人の人口、経済規模も急成長中の注目のマーケットであり、ビジネス面、観光面、留学などの教育面での交流もこれからますます盛んになってくると予想されます。

そして日本自体、いよいよ公に移民のドアが開くことで、ASEAN諸国は人材を輩出するメインの国々になる可能性が非常に高い。・・・つまり、それに伴う日本語教育の需要は高まるばかりで、ぼく自身、セブでいろいろな業界関係者と話していても強く感じています。(ほんとうに、今ですら日本語教師が足りていません!)

そんな中で、昨日のZoomミーティングで話し合ったことのメモと、これから広がる可能性などについて、書いてみたいと思います。

ペアティーチングでのネイティブ講師の役割

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Rittsunさん(@Rittsundesu)が(これから)働くハノイでは、ベトナム人の先生とのペアティーチング(厳密には、2人の先生がひとつの教室で一緒に授業をするというよりは、文法・語彙などと、聴解・会話を分担して行うというスタイル)とのこと。

※非ネイティブ講師が多いASEAN地域では、比較的よくあるスタイルだと思います(学校や機関によります)。

ベトナム人の先生と実際、授業をどう分担していったらいいか、について意見交換しました。⇒ 教科書は「みんなの日本語」。

  • 「教える」より、習ったことをとにかく「使う」ことを授業で重視したほうがよいのでは。
  • 使うための活動を作っていく。⇒ 自分のことが話せるインタビュータスクなどを中心に。
  • 場面設定がとても大事。「みんなの日本語」の《会話》にとらわれず、一番ナチュラルな場面設定を。
  • 場面設定をきちんとするための、映像や写真、イラストなどをうまく活用して、スムーズに活動に入れると効果的 ⇒ 「みんなの日本語」はモノクロでビジュアルも少なく、文脈イメージができにくいため。
  • 漢字は「書けること」より、まず「読める/認識できる」を優先してはどうか。⇒ 文章が読める、意味がわかる、またスマホやパソコンで漢字を入力するとき、変換候補から正しいものを選べるというスキル。

サトさん(@satotasdotcom)もぼくも、現在は教科書として「まるごと」を使っていて、かつて「みんなの日本語」を使っていた経験も踏まえてのディスカッションとなりました。

また、ぼくからは、文型シラバスならではの「文型を学ぶための不自然な例文や言い方(非文ではなく、非用」をどう扱うべきか、を今後の課題として挙げました。

日本語の運用能力の向上とJLPT対策をどう両立するか

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また、サトさん(@satotasdotcom)からは、『実際に日本語を使いこなしていくための授業と、JLPT対策のための授業をどう(楽しく)両立させていけばよいか』というトピックをいただきました。

(教科書「まるごと」を使うことも含め)授業では実際に日本語を使う流れが中心になります(中心にしたいところです)が、一方で公に日本語能力を証明するものとしては事実上JLPTしかなく、試験の対策もしなければならない・・・。JLPTはマークシート形式で、産出の試験科目がありません。その対策をどううまく取り入れていったらいいか。

意見としては、

  • 多読を取り入れる(読む力の強化、インプットの強化)。
  • 毎日5~10分程度、練習問題をやり、問題を解くことに慣れていく。
  • 使っている教科書とJLPTの語彙リストを講師のほうで照らし合わせ、足りない部分を随時授業で扱っていく。
  • 副教材を使って、文法に着目する時間を散りばめる。
  • 漢字学習の時間を多めにとり、また意識的に初期段階から扱っていく(得意分野にして、読むスピードを上げる)
  • 聴解対策として、早い段階から口語体にも慣れておく。(~んです、縮約形、倒置文、終助詞など含む)
  • JLPT試験の直前1か月などで集中的に対策授業を行う。
  • 模擬テストの答え合わせの際、「選択肢に仕込まれたワナを見つける」という活動(クエスト)にしてしまう!《オモシロイ》

などが挙がりました。

このトピックは、ASEANに限らず、多くの日本語教師の方がアイデアをめぐらせている部分かと思います。ただ、特に将来、日本語を仕事で使うことになるケースが多いASEANの生徒には、JLPT合格を《目的ではなく通過点として捉えてもらい》、その先の「日本語を使う」ための日々の学習が、結果的にJLPTにもつながってくる、という意識を持ってもらえるように、講師側も努力したいと思っています。

さいごに - これからの広がり

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時間切れとなってしまい、具体的なディスカッションはできなかったのですが、ぼくからは、『物理的な教室空間を超えて、教室と教室、生徒と生徒がつながることができる実践コミュニティ』をこのASEANの中に作れないでしょうか、というトピックを挙げました。

なぜなら、教室の中で行うアクティビティだけでは、なかなか『学んだ日本語をリアルな世界で実践してみる』というところまで行くことが難しいからです。

冒険家メソッドをふだん勉強している教室にも適用し、SNSやネットを使って教室そのものを仮想的に拡張したい - 他の(国の)教室、生徒とつながることのできる領域=コミュニティを作れないだろうか、と思っているのです。

例えば授業の中に、ぽっと新しい存在(メンバー/拡張クラスメート)が加わることによって、予定調和のないほんとうのコミュニケーションが始まるのでは、と考えているのです。

【静的には】、主にFacebookグループなどを使い、自分たちの身の回りの出来事やコンテンツを日本語テキストや動画で投稿していく。それらに対して、日本語でコメントしていく。

例えば、よく買い物にいくところや通学のようすを動画で紹介する、いつも食べているお昼ご飯を写真とテキストで紹介する・・・。流行っている服や音楽をシェアする・・・など。

または、自分たちで作った日本語の練習問題やQuizletをお互いの教室で明示的に共有して、解き合ってみるとか・・・。

【動的には(=リアルに授業中にネットで他の教室につないで)】、日本語でインタビューし合ったり、学校の施設を紹介したり、他の教室の生徒も含めたゲームにしたり、Googleスライドでプレゼンしたり・・・など。

いろいろアイデアが浮かんできます。

日本語教師同士がつながって、情報アイデアを共有していくことはもちろん、これからは教室同士、生徒同士がつながっていける楽しいコミュニティも、この #ASEANコネクトを通じて実現していけたらと思います。

何はともあれ、有意義なZoomミーティングでした。ほぼマンスリーで、ぜひ4月にも第2回のミーティングを実施できればと思います! じゃ、またーー。

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